都市交通におけるアジアの革命

韓国では、都市交通システムの抜本的な改革がすすんでいます。「静かな朝の国」計画の中でも最も重要なものに、ドライバーレスによる新型路面電車(LRT)があり、バスにかわる交通機関として、㈱宇進産電が開発をすすめています。ハーティングは長年にわたり、宇進産電と緊密なパートナー関係を築いてきました。

韓国政府が交通システムに強い関心を寄せるのには、理由があります。韓国は、世界でも最も成長著しく、第8番目に大きな産業国ですが、わずかな大都市に、そして地理的な条件により、国土のおよそ30%に人口が集中しています。今日の韓国のインフラは非常によく整備されていますが、年間約5%に達する成長率により、予想より早く限界に達するみこみとされています。ソウルと、隣接したベッドタウンに約2,300万人の住民が住んでいるため、特にラッシュ時に深刻な交通問題がおきており、インフラの発展は非常に重要な意味を持ちます。

つまり、「静かな朝の国」計画におけるインフラ投資は、今後ますます強化されることを意味しています。鉄道は、韓国の都市交通において最も重要な要素のひとつです。コレイル韓国鉄道公社の報告によると、2006年から2010年までの間に、新しい鉄道車両材に約210万ユーロを、また車両の取替え、改修に約1億9,300万ユーロの投資を見込んでいます。そのさい、駅や鉄道車庫の新築と改築も大きな着目点となります。列車の輸入、コンポーネント、レール材における2006年の輸入高は約6,200万ユーロにおよび、また1,570万ユーロに相当する鉄道信号用電気設備が輸入されました。ドイツは、この約30%を占める重要なサプライヤーです。

鉄道分計画の重要ポイントは、高速鉄道網(KTXおよびTTX)の拡大です。ソウルや釜山などの集中都市における市内電車網の拡張と、低速走行のリニアモーターカーの開発のために、2012年までに約3億3,300万ユーロの予算が確保されています。韓国政府が国内での技術開発を優先とすることは明らかですが、難しい技術が必要となる部分においては、海外のビジネスパートナーも歓迎されています。

また輸出面でも韓国メーカーは積極的です。輸送分野では、鉄道システムメーカーの大手、現代ロテムと宇進産電が現在、世界市場を新たなターゲットとしています。ライトレールなどが代表的製品で、その推進に力をそそいでいるところです。

図1: 都市交通におけるアジアの革命 新型路面電車(LRT)

2年ごとに開催される韓国鉄道&流通フェアは、韓国の鉄道業界における重要な見本市として発展し、定着してきました。2007年に釜山で開催された見本市には150におよぶ企業が出展しましたが、中でもドイツが最多の出展社を送りだしました。新型路面電車(LRT)または別名ライトレールカー(LRV)も、この見本市で紹介されました(図1)。

新型路面電車(LRT)は、宇進産電が7年の歳月と5千100万USドルをかけ製造した、韓国鉄道技術研究院(KRRI)による大掛かりな開発プロジェクトの成果です。韓国製自動ガイドウエイ輸送システム(K-AGT)の開発が目標で、2010年から釜山の公共交通網に投入される予定です。これにより、バスなどに取って代り、環境にやさしい交通手段を実現することになります。また首都ソウルもLRT導入を検討しているところです。

LRTは、韓国鉄道技術研究院(KRRI)と、HARTING Korea Ltdの緊密なビジネスパートナーである宇進産電社が共同開発しました。都市電車には完全自動の無人システムが装備され、高い安全性とより速い運行速度を提供します。

さらにこの都市電車は上り坂やカーブ時の走行性に優れ、また環境にやさしいという特徴もあります。LRTにはゴム製の車輪が装備されており、セメントで形成されたレール上を走ります。これにより建設費用を大幅に削減し、特にレール下部構造の建設にかかる費用を省くことができます。

ハーティングは長年にわたり、韓国の産業界で高い評判を得ています。輸出を目的とする企業においては、輸送、自動車製造、機械事業において、また最近では再生可能なエネルギー分野の開発分野で、ハーティングの製品が採用されています。私たちは常に高品質で革新的な接続システムを納品していますが、このLRTプロジェクトにおいても同様です。

私たちは、このプロジェクトの開発に非常に早い段階から関わっていました。接続システムはすべてハーティング製であり、特にドライバーレス輸送システムといった分野では、接続技術に対する高い要求を包括的に満たすことができます。ハーティングはこのシステムに多くのソリューションで貢献しました。

1. 駆動モーターではモーターと電源を接続するためにHan® K3/2が装備されています。このソリューションは、非常に限られたスペースでのモーター接続を可能にし、アクシャルスクリュー接続が最短の取り付けを可能にします。

2. Han® Coax E をHan® 48 HPR保護カバーとハウジングで組み合わせたジャンパ接続は、乗客情報システム(PIS)へオーディオとビデオ信号を同軸ケーブルで伝送するためのジャンパ接続は最も効率的なソリューションです(図2)。

3. 電車内部の乗客情報システム用にイーサネットスイッチESC 67-10 TP05Mを搭載しています。

4. DIN 41 612は、電車制御システム(TCS)のためのハーティングの実績のあるソリューションです。

図2: Han® Coax Eジャンパ接続

ハーティングをビジネスパートナーとして選択した主な根拠は、私たちのもつ専門知識と、トータルソリューションをお客様に提供・実施することが可能だという点にあります。ハーティングは多用化する現代の電車に欠かせない乗客情報システム用のコネクタやイーサネットスイッチにおいて、より高レベルなソリューションの提供を目指します。


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